衆院山口2区の補欠選挙は民主党の平岡氏が自民党の山本氏を大差で破った。福田政権初の国政選挙であり、現政権に対する民意の反映だと思う。投票率が69%と異常に高かったことが、有権者の政治への関心の高さを示し、同時に自公政権にノーを突きつける為の行動だったと思う。自民党も公明党もここが天王山の戦いと位置づけ、100名を越す国会議員を応援に送り込んだがその甲斐も無く敗れ去った。
この選挙の三大争点はガソリンの暫定税率と後期高齢者医療保険と年金記録の記入漏れであり、何れも自公にとって不利なものだった。平岡氏は道路特定財源の壮大な無駄使いを衝き、一般財源化を主張したが、国交省出身の山本氏はこの問題には余り触れなかった。国交省出身ということは即ち道路特定財源のガリガリの維持派だろうし、ガソリン税を無駄使いした本家本元のA級戦犯だから豪そうな口を叩ける筈が無い。この辺が福田政権のKYたる所以である。後半は後期高齢者の医療制度改革に非難が沸き起こったため、自公にとって益々逆風が吹いた。
この結果を踏まえて、政府は暫定税率を復活させる事を断念するかと思ったが、まだ衆院で再可決する意向だと言う。約70%の国民が暫定税率廃止に賛成しているのに、まだ懲りないらしい。福田首相が一般財源化を公約した際に自民党道路族を納得させる為に密約があったのではないかと疑わしい。つまり一般財源化しても道路を作る為の財源だけは従来どおり確保すると言う密約である。税制関連法案を再可決すれば引き続き道路整備費財源特例法改正法案が再可決される事になり、何も変わらない。道路族にしてみれば約一年我慢すれば福田政権は潰れるから、一般財源化の公約など無かったも同然になる。自民党の若手議員は一般財源化を担保するために議員立法を検討していると言う。自民党は早く世代交代しないと駄目である。
私の車は6月1日で車検が切れる。5月早々車検を取るが、暫定税率が復活するか否かで重量税が2万円近く違う。ガソリン料金だけでなく重量税も大きい。早くはっきりして貰いたい。

0