米大統領選の副大統領候補が決まった。民主党はベテランで外交、安保通の65歳バイデン氏を選びオバマ氏の若さと経験不足を補った。一方共和党はアラスカ州の女性知事で44歳の清新なペイリン氏ヲ選び、高齢のマケイン氏を補う戦略に出た。
8年間のブッシュ共和党政権とイラク戦争に飽きた米国民は次は民主党政権を望んでいると思われて居た。事実最近まで世論調査ではオバマ氏有利と出ていた。然し共和党がオバマ氏に対するネガチブキャンペーンを繰り広げオバマ氏はセレブだと宣伝して追い上げた結果支持率はほぼ拮抗してきた。民主党は大統領候補の指名争いで繰り広げたオバマ氏とクリントン氏との激戦の後遺症から、ヒラリー支持層が本選ではオバマ氏に投票せず、マケインに入れると公言する人も増えた。民主党大会はヒラリー氏との亀裂を修復し一致してオバマ氏に投票させる為の演出だった。同時にオバマ氏はマケイン陣に対する総攻撃を開始した。
私は民主党候補が白人ならばすんなりと民主党政権に移行すると思っていた。オバマ氏は確かに素晴らしい候補ではあるが、アメリカの人種差別の歴史はそう簡単に消え去るほど底が浅くない。いざとなると初の黒人大統領誕生に躊躇する選挙民が増えて歯止めが掛かると観ていた。それを防ぐ妙策はヒラリーを副大統領候補に選ぶ事だと思ったが結果は人気の無いバイデン氏を選んだ。これはオバマ氏にとって致命傷になるかもしれない。
一方のマケイン氏は女性のペイリン氏を選んであわよくばヒラリー支持票を奪い取ろうとしているが、これは妙策だと思う。出来れば黒人女性のライス国務長官を副大統領候補に指名すれば完璧だったと思う。
ペイリン氏の息子さんが来る9月11日にイラクに兵士として派遣されると言う。9:11に合わせて憎い演出であるが一寸やらせの感があるが米国民には受けるだろう。これでマケイン氏が優位に立つと予想する。何れにしろ拮抗した戦いになるだろう。

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