長崎県知事選での大敗を受けて鳩山首相は政治と金の問題で逆風が吹いた結果である事を認めたが、小沢幹事長の辞任は望まないと言った。一方小沢幹事長も自分の問題がマイナスになったことは認めたが、国政選挙と地方選挙は違うとはぐらかした。事実上続投の意向を表明した。渡辺黄門はこれだけの大差で負ければけじめをつけるべきだと暗に小沢氏に辞任を促した。
自民党はこの結果に勢いづいて、政治と金の問題を追及し続けることを最優先して、予算審議などその他の審議を一切拒否する方針を決めた。小沢氏の喚問を求めて野党4党と共に衆院議長に要請書を提出すると言う。
自民党も余り図に乗りすぎて審議拒否を続ければ、何れ又世論の風向きが変わって痛い目に会うだろう。もう国民は政治と金の問題に飽きている。いい加減に切り上げて予算審議に入らなければ今度は野党に逆風が吹くだろう。
私は世論の風向きが気紛れに変わる事に不満を感じる。何が問題かの本質的な事を忘れて一寸したスキャンダルに影響されるのは信念に欠けるし定見が無い証拠でもある。
私は大衆の価値観や判断力に全面的な信頼を置く気になれない。上から目線で申し訳ないが、古来世論と言うものは本質から離れてその場限りの皮相的な判断に傾きがちで有る。だからこそ順風が直ぐ逆風に変わる。
この調子では折角久間元防衛大臣を落として薬害被害者の福田衣里子さんを選んだ長崎県民も元の木阿弥に戻るかも知れない。長崎に原爆を落とされたのはしょうがないと暴言を吐いた野次将軍の久間氏が又復活してもしょうがない。私はがっかりしている。

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