映画と言えば映写機とフィルムが常識でかれこれ100年間続いてきた。それが間もなく幕を閉じそうである。デジタル技術が映画の世界に投入されてフィルムからハードディスクに急速に変わり始めた。映画の配給会社は映画館向けにフィルムを配送するがプリント代が20万円もかかる上に配送費も高い。一方ハードディスクは安いし電送出来るのでコストが大きく違う。映写機の売り上げが激減して日本最大の映写機メーカーが倒産した。
配給会社は間もなくフィルムから撤退する事になると言う。一方デジタルで放映する為には映画館側で設備投資が1000万円以上もかかるので田舎の映画館に閉鎖が相次いでいる。この傾向は止まらない。一年も経てば全てがデジタル技術に変わるだろう。映写技師も要らなくなるからメリットが大きい。技術革新とは凄いものだが、その裏で伝統が破壊されるのが少し寂しい。膨大な過去のフィルムの在庫はどうなるのだろう。名画くらいはデジタル化して残して貰いたいものである。

5