北朝鮮がまた蛮行!いや、愚行!
【ソウル大澤文護、ニューヨーク山科武司】
23日午後2時半(日本時間同)ごろ、韓国が黄海上の南北軍事境界線と定める北方限界線(NLL)まで約3キロの韓国領・延坪島(ヨンピョンド)に向け北朝鮮側から砲弾100発以上が発射され、このうち数十発が島内の韓国軍基地や民家に着弾した。韓国軍合同参謀本部によると兵士2人が死亡、兵士15人が重軽傷、民間人3人が軽傷。北朝鮮が韓国領土を砲撃し、人的被害が出たのは1953年の朝鮮戦争休戦以来初めてで、朝鮮半島情勢は緊迫の度を増している。
北朝鮮の朝鮮人民軍最高司令部は23日、韓国軍が先に砲撃してきたとする声明を発表。韓国軍が北朝鮮領海を侵犯したと主張し、「領海を0.001ミリでも侵犯するなら、今後もちゅうちょせず無慈悲な軍事的対応打撃を引き続き加える」と警告した。(朝鮮中央通信)
北朝鮮は99年にNLLの「無効」を一方的に宣言し、NLLの南側に独自の「軍事統制水域」を設定して延坪島周辺海域を含む一帯を北朝鮮領海と主張してきた。韓国軍は22日から黄海で演習を実施しており、韓国メディアによると、北朝鮮は「北側海域で射撃をした場合、座視しない」との通知文を韓国側に送っていたという。
――というのが昨日(23日)で、今日は更なる不幸が判明した。
【ソウル時事】
韓国の海洋警察庁は24日、北朝鮮による砲撃を受けた延坪島で、民間人2人の遺体が発見されたと明らかにした。
海洋警察庁によると、遺体が見つかったのは海兵隊官舎の工事現場。2人とも60歳前後の男性で、島外から働きに来ていたとみられる。
23日の砲撃では、韓国軍海兵隊員2人が死亡、隊員16人が重軽傷を負ったほか、民間人3人の負傷が確認されていた。今回の遺体発見で砲撃による死者は計4人となった。
李明博大統領は24日午前、首席秘書官会議を開き、延坪島など北朝鮮に近い黄海の5島の兵力を増強し、新たな挑発に備えるよう指示。また、今回のような局地的挑発に積極的に対応するため、北朝鮮との交戦規則を改定する必要があるか検討するよう求めた。
李大統領はこの日、オバマ米大統領、菅直人首相と相次いで電話会談し、連携して対応していく方針を確認。米韓は28日〜12月1日に黄海で合同軍事演習を実施することで合意した。
韓国軍合同参謀本部によると、演習は以前から予定されていたと説明するが、事実上、砲撃への対抗措置と言える。
――その行為は自らの孤立を深めるだけで、何の遠望があるのであろう。だが、そこには不思議な国だでは済まされない現実が張り付いている。北朝鮮の国民だ。国家の横暴、元首の専横は外には近隣諸国の被害と、内には下層の民草の悲劇しか生まない。
彼の破廉恥漢の帝国ごっこを叩き潰すヒーローは現れないのか!
――しかし、そんな悠長に相手の国のことを心配している場合ではないのだ。この状況は日本にとって可なり切実だ。アメリカが韓国に支援するとなれば、アメリカと安保条約により「どちらかが攻撃されたら残った方も攻撃します」という約束をしている日本は、あっという間に戦争に手を貸すことになる。しかも、北朝鮮との距離は近い。既に向こうはテポドンやノドンで計測試験済みだ。あれから65年、また戦争の犠牲者を出すのか!そして、拉致問題もある。
――見守るしかないのだが、いつテポドンが飛んで来ないとも限らない、という想像力は無駄ではない。
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さてさて、そんな現実を横目に、僕はお気楽にキングオブコント2回戦です。番組では2ndステージと言ってましたが。
出演順は1回戦の得点の低い組から、なので、
@エレキコミック
ATKO
Bロッチ
Cピース
Dジャルジャル
Eラバーガール
Fしずる
Gキングオブコメディ
ということになる。
【1】エレキコミック
※1回戦の低得点を結構ダウンタウンに触られ、コントの冒頭、やついの「もうダメだなぁ!」が受けた。そのせいか、肩の力も抜けていたのではないだろうか。
――不細工なたこ焼き屋さん(やつい)のところに、それをネタにテレビ局(今立)が取材に来たのだが、本人はその意識がなく、何かと取材を拒否する。だが最後にやった普段の仕事ぶりが、思いっきり変で不細工なのだ!――
■やついの顔で笑わせようというネタなのだろうか。だとしたら、やついがその瞬間瞬間にみせる不細工顔が予測の範囲で、「ま、それぐらいの顔にはなるだろう」というものでしかなく、インパクトに欠けていた。
■このコントの核は「不細工なのに本人がそう思っていない」ズレである。では、そのズレを最大に表すためには「たこ焼き屋」が一番だろうか?その落差は大きいほどよい。つまり、本人が思ってなければ思ってないほど、そのズレは強調され、笑いは増幅されることになる。だから、やついは相手の言ってる意味が全く分からない。歯牙にも掛けないで仕事を続ける。なんなら鼻もちならないくらいの態度を取った方が良い!その為には「たこ焼き屋の大将」ではなく、フレンチレストランのオーナーとか、美容師とか、恰好を付けたがる人物の方が良かったのでは。
■「本人だけが分かっていない」という設定は、見ている人をハラハラさせるものだ。ところが、「たこ焼き屋の大将」では、それに気付いた時、その人が傷ついてしまう!といったハラハラドキドキがない。ともすれば、大将をいじめてるようにも見えてしまう。結局、「たこ焼き屋」は損ではなかったろうか。
■でなければ、せめて傲慢なテレビ局への痛烈な批判があれば、僕は嬉しかったのだが。無論、そう取れないことは無いが・・・・
■敢えてもう一点。ツッコミが遊んでない。1+1が2以下だ。折角ふたりいるのだから!
※結局、1回戦を下回る720点。多分、審査の芸人も少しは遊んだのだろう。
【2】TKO
――「モロゾフ後藤」というシンガーのディナーショー。木本が客。木下がそのシンガー。勿論、モロゾフはまともではない――
■TKO、このコントも木本の説明台詞から入るが、全く要らない。「モロゾフ」が出て来て挨拶でディナーショーであることを言えばいいだけだ。
■しかも、木本の横には彼をこのショーに連れて来た別の人間がいる態なのだが、それも不要。その人物を配した狙いも意味も不明。無論、何の効果もない始末だ。
■結局、木本は客というよりツッコミとしてそこに座っている。勿論、ディナーショーの客があんなに大きな声でその日の主役にツッコム訳がない。つまり、厳密に言えば、木本の役はコントの登場人物としては不適切、又は不適格なのだ。あの人物をコントの登場人物だとするなら、彼が大きな声でツッコんだ時に、「モロゾフ」が「うるさい」などと怒らなければ成立していない。
■僕なら、木本には大きな声でツッコませるのではなく、「モロゾフ」がボケる度に、ワイン(テーブルに出ている)を吹きだすとか、テーブルに頭を打ち付けるとか、椅子ごと転倒する(これは彼らもやっていた)とかのリアクションでツッコムのと同じ役目を果たさせる。勿論、そのリアクションンはどんどんエスカレートしていく!
■それか、木本を司会役にし、「モロゾフ」の失敗におろおろしながら、ツッコムという役を与える。しかも、これは木本と木下が直接やりとりが出来て展開も膨らむのだ。
■更に、「モロゾフ」は3曲歌う。1曲目の「ハード デイズ ナイト」とラストの「BAD」は歌詞をしっかり知らないのに歌う、知らないまま歌う、知らないけど構わず歌う、というノリなのだが、その為に2曲ともやや弱気な顔で、自信無げに歌う。ま、そういう方法もある。しかし、僕なら、そこは耳で聞いたママの英語の歌詞を朗々と、マンキンで、自信たっぷりに歌わせる。無論、それには、無茶苦茶英語であるが、完全に覚える必要が出てくる。つまり稽古をしっかりやらなければならない。多分、木下の今回の歌い方はその度に歌詞も動きも違う、でもこれでいいだろうという程度のものだろうと、残念だが思う。そして、僕の方法なら、木下のあの声と声量も活かせるはずだ。そうは思いたくないが、彼らは安易な方を選んだのではないか。力がある人が力を見せつけてくれないのは腹が立つ!失礼だとさえ思う。
※だが、結果はここまでの最高得点916点を叩き出した!解せない。
【3】ロッチ
――コンビニの店長(コカド)が万引きした男(中岡)を事務所に連れて来る。何を万引きしたかと思えば、「店長特製店長さん弁当」だった。ところが、それが店長の自信作だったのだ。「何でこれ万引きしたんや」という店長に、男は「美味しそうだったのでつい」と言う。大喜びして態度の変わる店長だった――
■「実は店長の自信作」だったという設定は悪くないが、そこから発展が無かった。
■最後は店長特製のプリンまで万引きしていた男を「こぉらぁー!」と店長が抱きしめて終わるのだが、え、それで終わり?という感じであった。起承転結でいうところの「転」が無く、「承」のまま終わった感じだった。ここからだろうというネタだ。だから分かり易い「結」も無く、不完全なネタであった。何故これをこの場に?と思わざるを得ないネタだった。残念。
※それが分かってしまったようで、781点。やんぬるかな!
【4】ピース
――シルクハットにマントのハンサム男爵(綾部)が恐らく使用人である三つ目で頭に角を持つバケモノを連れて原宿にやって来る。どうやらジーパンが欲しいというバケモノの頼みを男爵が聞いてあげたようだ。そのふたりのボケと愛の4分間――
■これは敢えてだが、このネタも「転」が無い。「転」とはそこで物語の方向性に変化が起きることで、敵が現れたり、失敗したり、裏切り者が出たりと何らかの破綻が起きるのである。
■だが、ピースのこのネタにはそれは要らない。原宿へやって来た奇妙なふたりが色々と不都合を体験する。そんなふたりがそんな人通りの多いところにやってきたら、絶対パニックになるだろう!が、そうではなく、脈絡のない出来事が続くだけだ。だが、それでいい。勿論、何らかの「転」を用意するのは損ではないが、無くてもいい。
■しかも、そのふたりはどういう生き物やねん。お前ら何処に住んどんねん。何をして食べとんねんということに何の説明も無く、委細構わずふたりの事情だけで話が進む。要するにふたりの容貌と事情をネタフリに具体例だけでいいのだ。そういうネタなのだ。
■しかし、疑問は無いわけではない。ふたりに色んな事が起きる。或いは起こす。
〜クレープを食べるのが長い!
〜クレープにバナナが入ってる!
〜明治神宮で持ち金の殆どを賽銭にしてしまった!
〜プリクラを撮る!
〜ジーパンは諦めると言いだす!
問題はこれでいいかである。それこそが好き嫌いであり、感性であるのだろうが、僕にはこれらは不満である。出来事が(古いが)小市民的である。
■だから僕は言う。笑いを手段とせよと。もしもこのコントに彼らの日常の、いや、非日常的な、或いは形而上の、もしくは存在論的な、はたまた死生観的な、出来得るなら猥雑な社会への怒りや疑問を織り込むとしたら、彼らが遭遇する具体的日常の例はこれではなくなるだろう。無論、それさえも好き嫌いです。
※しかし、僕の希望と懸念をよそに何と942点!!!!!今回の最高点であったのだ!異存はない。
と、先ずは2回戦の半分。
結局、お節介であることは承知の上で、どのコンビにも何か言いたくなってしまう。ただ、1回戦の場合より「ネタの解説」を減らした。大雑把と言えばそうであるが、既に時宜を逸しているので、この際の遣り方である。
では、残り4組!4ネタ!4の字固め!4面楚歌!4索自獏!

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