毎年数台のペースで車両置き換えをしているボン・バス。近年は除籍車両の移籍を耳にしない状況が続いていましたが、7月に入り元ボン・バスが青森県で復活した!という情報が入りました。
遠方ということで費用面の抵抗がちょっとあったのですが、もうすぐ夏休み期間に入り移動費用がさらに高くなり、たまたま日程を確保出来たことから、7月中旬に元ボン・バス訪問を楽しんできました。
今回は節約志向で移動したので、長距離移動はほとんどバスのお世話になりました。
<往路1行程目>

▲森山観光バス 福岡230あ84-45 いすゞガーラ
下関駅から大阪のなんば(OCAT)まで乗車した車両がこちら。
かつてのツアーバスの安全性とサービスがより強化された「新乗合高速バス」として運行されるバス路線で、昨年7月から福岡県内〜京都府内で運行が始まった「ブルーライナー」のお世話になりました。
実は直通の移動手段が少ない福岡県内〜近畿圏。
私が調べる限り、バスでは同地域を結ぶ唯一の路線であり、福岡市周辺(糸島・博多駅)のみならず山口県西部(下関駅・小野田BS・宇部BS)での乗降も可能です。
乗車した7月11日出発便の運賃は3,600円。バスならではの安価な運賃でとても利用しやすいのが魅力的でした。

▲車両は4列シート・トイレ無しで、格安便では標準的な仕様。しかし、窓側と通路側を仕切る肘掛けとカーテンが装備されています。なおフットレストは無し。
さらに、シートは座り心地に優れた「ハイグレードワイドタイプ」。適度に硬く支えられる座り心地で快適な道中でした。

▲上り便の休憩箇所、第二神明道路の明石サービスエリアで撮影。
乗降箇所が多いゆえに、ちょっと珍しい経路を走る「ブルーライナー」。
下関駅発車後は下関インターから中国道→山陽道(下関JCT〜宇部東JCT)→山口宇部道路→2号線→山口南インター…という経路で山口県内での客扱いを行い、近畿圏側最初の降車地である姫路駅発車後は、姫路・加古川BP→第二神明道路→阪神高速3号線という経路で降車地のなんばOCATに到着しました。
<往路2行程目>

▲西日本ジェイアールバス なにわ200か24-41 749-19942 スカニアInterCityDD
JR系列だけでも運行本数と車両グレードが多い近畿圏〜首都圏間。
移動時間の有効活用と節約行程ということで、大阪駅〜東京駅間で「青春昼特急6号」のお世話になりました。

▲やってきたのはスカニアの二階建てバス「InterCityDD」。ちょっと前で言う「アストロメガ」と繋がりのある車両だそうです。
二階建てバスといえばかつては三菱ふそうの「エアロキング」ばかりでしたが、大所帯であったJRバスグループでも残り少ない存在だとか。そのような状況下、輸入車とはいえ国内で走行できる新車、しかもJRバスグループで積極的に導入されつつあるようで、今後の普及が楽しみな車です。

▲車内2階席の様子。シート表皮はモケットと合皮が組み合わされており、海外メーカーのシートではないかと推測します。
西J所有車の装備としては、各座席に1個のUSB充電ポートが確保されています。

▲車内1階席を後方から。前後方向3列の配置は、エアロキングと変わりませんね。

▲車内設置のデジタル時計。ですが車内トイレの使用状況もここに表示され、トイレ使用中は「WC」と表示されます。

▲東京駅にて。神奈川県内での事故渋滞により、約30分遅れでの到着でした。
<往路3行程目>

▲弘南バス 弘前210あ10-61 52902-2 日野セレガ
夜行バス2泊目。東北の玄関口とも言われる上野駅と青森県内を弘南バスが結ぶ「パンダ号」のお世話になりました。
弘南バスもこれが初めての利用でした。

▲青森県内と首都圏を結ぶ路線を複数運行している弘南バス。そのうち今回利用した「パンダ号」は、4列シート車による夜行便の愛称だそうです。

▲シートもいたって普通な仕様。シートモケットは路線バスでも見たことがあるデザインです。画像では分かりづらいですが、1席につき1個のコンセント口が整備されています。

▲福島県の国見サービスエリアにて。
中国地方民としては正直なところ、名前を聞いてもあまりピンと来ない東北道の地名。ですがその分、久しぶりに「知らない所に来た!」という旅情も楽しめました。
乗車すること約9時間700km、今回の降車地である弘前バスターミナルに到着しました。

▲ターミナル出口でお見送り。バスは引き続き青森市内へ向けて走ります。
自宅のある山口県下関市から、最初の目的地である青森県弘前市まで約1,700km。ここまでバス3路線を乗り継ぎ、乗換時間を含めて約30時間半の道中でした。
ですが節約志向の移動ということで合計運賃は11,540円。新幹線だと小倉〜岡山に相当する金額でここまでの長距離移動を実現できました。
そして、30代を迎えた私ですが体力的にはまだまだ4列シート車も余裕なことを実感。長距離が苦行になることはまだ無さそうです(笑
さて、次の記事では弘前市内で活躍する弘南バス、そして元ボン・バスとの再会の様子をお伝えします!