「Symphonic Collection in Moscow」
倉木麻衣
倉木麻衣さんの新作アルバムが届いた。
いつか出してくれるだろうと思っていたセルフ・カバー集。
それもなんとフル・オーケストラによるモスクワ録音。
ダイアリーで「モスクワにいます」と書いてあるのを見て、
一体何しに?と思ってしまったが。なるほどすみません。
昨年の由紀さおりさんの海外ブレイクの影響もあるのかも。
9月には東京フィルハーモニー交響楽団との共演コンサートが好評だったので、
この海外録音はどういうことになっているのか。興味津々だった。
(アルバムでは12曲中4曲は東京フィルハーモニー交響楽団)
一曲目は唯一新曲の「儚さ」。
オーケストラ・アレンジ向けに意識して作られたのか、
雄大な大地を感じさせるようなゆったりとしたバラード。
なんとなく曲調は谷山浩子さんっぽいなと思ってしまった。
(あのサクロンのCMソング)
ぐっと大人になった麻衣さんの貫禄あるヴォーカル。
オーケストラとの相性もばっちり。
間奏の超ハイトーンのスキャットは麻衣さん自身によるもの。
また新しい色のヴォイスが備わったか!
もうここで傑作アルバム誕生決定か( ^ω^)
二曲目からは既発表のナンバーが続く。
初期のシングル曲は外せないだろう。
「touch Me!」「冷たい海」「わたしのしらないわたし」
あたりの選曲は、やられたと!いった感じ。
単純にスローバラードが多くなるのかなと思っていたから。
深夜だったのでヘッドフォンで聴いていたのだけど、
さすがフル・オーケストラ。すごい音圧にびっくり。
楽器がどっと重なると麻衣さんの声が溶け込むというより、
埋もれてるんじゃないかという部分もあったりして。
ちょっとハラハラしながら聴き進んでいった。
「Love,Day After Tomorrow」にはドラム・マシンが入ったが、
これは正解だった思う。グルーヴ第一のナンバー。
いちばん感動したのは「chance for you」だった。
ライヴのクライマックスでお馴染みのナンバーだし、
「FUSE OF LOVE」の合唱ヴァージョンもいいけど、
是非、独唱で再レコーディングして欲しかった曲。
ときに気恥ずかしくなるようなストレートな応援ソングだけど、
こういう母性溢れる歌が必要な時があるのだ。男は(笑)。
全編フル・オーケストラについては少々過剰気味かな?
とも思ったが、手応えある作品になっていた。
個人的には上田知華+KARYOBINのような(たとえが古いかな?)、
弦楽四重奏団のコンパクトなバックでも聴きたいなと思った。

Mai Kuraki Symphonic Collection in Moscow
初回限定盤は写真集や時計キットがついた豪華版。
お値段もなかなかだったので、
わたしはディスクのみの通常盤にした( ^ω^)
こちらのボーナスDVDは新曲「儚さ」のPVのみだけど、
異国での麻衣さんの様子がたっぷり楽しめる。
これでまだまだ続く冬を乗り切れそうです。
じっくりと味わいます。

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