カリフォルニアに来てから、
あんなに嫌いだ、嫌いだ、嫌いだ、と思っていた日本人の
方達と、ふと気づくと仲良くしている。
しかし、そこは私の事なので、
長いアメリカ生活で培ったノウハウを駆使して、
ここで出会った日本人と何が何でも仲良くする
必要もなかろう、と、
自分が気に入った人達とだけ仲良くしている。
まことに自分勝手な付き合いの仕方である。
そのほとんどの方達がテニス関係でのお付き合いである。
それ以外には仕事場で仲良くしている人とほんのぽっちり
お付き合いする位で、小学校関係などでは友人など
出来よう筈もない。小学校には子供を通わせているだけで、
私という人間はそこで自分の友達を作ろうなどという
およそ細かい神経なんぞは持ち合わせていないのである。
テニスとて、テニスをしに行っているだけで、
本当の事を告白するなら、友達を作ろうと思った事はない。
だが、私には好都合な事に、私にとってはお付き合いしやすい
感じの人達がたくさんいらっしゃるので、
なんとなく町で出会っても軽口を叩くような、
そういうお付き合いをさせて頂き、
それが高じてお友達と呼べるような関係を築かせてもらっている。
そうして、仲良くなると、時々、テニス以外の事でも
お話をしたり、お茶をしに行ったり、
ランチを食べに行ったりするようになる。
すると、テニスの場では解らなかったような事を
発見したりして、またまた友達の絆が深くなる。
そんな内の一人が州外へ引っ越す事になった。
そのお別れテニス大会が今日あり、
その後、飲茶のお食事会を近くのチャイニーズレストランで
催す事になった。同じ大阪出身で、一緒に交通学校へも
行った仲のF。とうとうこの日が来たか、と、
しんみりする筈だったが、大阪の人間はその瞬間まで
どうやらしゅんとする事はないようで、
これからもこんな風な時間が延々と続いて行くのか、と
錯覚する程の楽しさで終った。
去年のお別れ会の時には、一度に3人の人達の為に
開催したのだが、あの時は2つのテーブルを合わせて
賑々しく食事したのが、今日は一つのテーブルで事が
足りてしまったのは、火曜日テニスのメンバーが
あれからほとんど増えていない事を示唆している。
しかし、ご主人の仕事の関係でこっちへ来ている彼女達の
多くは、必ず母国へ帰ってしまう訳で、
これは新しくこっちへ赴任して来た日本人をどんどん
入れて行かない事には、その数が減ってしまうのは
致し方ない事でもある。
だけど、そんな事よりも、減ろうが増えようが、
いつまでもこのテーブルにちょこんと座っている自分を
想像すると、それが一番胸に堪えた。
私は永住権を持っているのだ。
ほとんどの場合、私が見送られる立場になる可能性は
極めて低く、ぽっかり心に空いた穴を抱えたまま
しばらくは憂鬱な時間を過ごす事になる。
まさか、こんな哀しい気持ちがあるだなんて、
ユタに居る時には想像だにしなかった事である。
そこまで良い関係を築かせて頂いてるんだなぁ、と、
感謝しきりであるのだけれど、
それと同時に、本当に寂しいなぁ、と思ったりする。
夏の旅行で、今年もまたユタへ帰省(?)するけれど、
その時にはFちゃん、一緒に遊びましょうぜ。
元気で頑張りよぉーーー。
あ。
Fちゃんは別にユタへ引っ越す訳ではあらへんのやけど。
ハハハハハ・・・・・・・・さびし。

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