ホーム最終戦を終えて、区切りのために久しぶりにblogを更新してみる。
立場上、長年大榎監督と一緒に戦ってきた時間が長いため、大榎さんに対しての思いは他のサポーターとは違う部分が多いので、その部分を抜き取って「信者」と捉える方も多いかもしれないが、それは6年半エスパルスユースの監督として、1年間トップチームの監督として仕事してきた大榎さんをそばで見てきた自分だから感じる部分が多いだけで、トップチームの大榎さんしか見てきていない人に、人の感情をとやかく言われたくはない。
まず、昨シーズンのぎりぎり残留という状況から今シーズンにかけて、社長も言及しているが補強の遅れというのは大きな影響があったことは周知の事実。
その中で大榎さんが現実的に4CBでシーズン当初進めたのは理想形からほど遠い選択肢をチョイスしたわけで本意ではないと思う。
大榎さんがユースで推し進めた前からハメて追い込んで高い位置からショートカウンターで仕留める、人が流動的に動き追い越して追い越して相手を混乱させて崩しきるというサッカーからは程遠いサッカーをすることは川崎戦を除いて実現することはなかったと思う。
その後特にDF陣を中心に怪我人が続出し、3バックハイラインという形を採ったのはある意味でのハイプレスからのショートカウンター作戦を実現させるための策だと思う。
ところが、前からのプレスが「連動しない」ことで裏へ通されて失点というリスクを背負った戦術は最後まで守備破綻から抜け出すことができなかった。
その後怪我人の復帰もあり、4バックに戻すも、逆に今度はテセの加入で攻撃的停滞を生むことになり、守備が耐え切れない中、攻撃に迫力を欠くこととなり、マリノス戦後、「辞任」となる。
まあ、自分もいろいろ付き合いがあるので知りえた話として、実際のところ発表の「辞任」ではなく、「解任」が隠されていること。固辞していたシーズン半ばでのトップチーム監督就任という受諾したにも関わらず、サラリーはユース監督時代と同程度でトップチームの監督を務めてきたことなど、クラブの対応には非常に憤りがある。
とはいえ、大榎さんが仕事をするだけの万全のサポートを受けてこれなかったことはあるとはいえ、今回の降格に関して実質的な責任があったことは免れない。
山形戦は采配に致命的なミスがあったことは間違いないし、甲府とのホームでの直接対決で0-2で敗れたことは解任致し方なしであっただろうし、何よりウタカデュークの合流が遅れたとはいえニューイヤーカップでの準備期間があった中でチームに戦術を浸透させきれなかったことは間違いない。
ただ、時期としてマリノス戦のあとでの指揮官の交代は間違っていたと思うし、田坂さんをコーチとして招集し大榎さんを監督に据える選択をしたのであれば、シーズン最後までこの大榎田坂体制で勧めるべきだったと思う。
クラブはその後田坂さんを監督に据え、残りの試合を田坂監督に託すこととなるが、就任直後から田坂さんは若手中心の選手起用から中堅ベテラン重視の選手起用へと切り替える。
結果論だが、この時点で結果が出ていれば問題ない選択であったかもしれないが、結果として経験ある選手たちが試合に出て結果を出すことができなくなったチームはそこから若手に切り替えて戦うということはできるわけもなく、最後まで一つも勝てずに降格に向かってまっしぐらだった。
あくまで結果論だけど、田坂さん就任時に若手中心に切り替えていれば、そこで結果がでなくても経験ある選手たちが後ろに控えていて、若手も伸び伸びと得たチャンスでサッカーができていたかもしれない。駄目なら中堅ベテランが試合に出てチームとして一枚岩で戦えていたかもしれない。
「守備改善」を名目に、就任当初こそ失点数の大幅減を成し遂げた田坂監督であったが、人数を割き、ブロックを形成し、ディフェンスに備えたポジショニングを徹底させた結果であり、それでは勝ちきれないことから攻撃面にテコ入れをした結果、再び守備崩壊となり、守備も攻撃も最後は両方チグハグな形となってしまった。
田坂さんとしても、理想としているサッカーを「クラブからやらせてもらえなかった」部分もあるし、じゃあ若手使おうにも使える選手がいなかった、今から育てる時間も余裕もないというやむを得ない状況であったことは理解しているが、「ザンリュウセヨ」というミッションをこなせなかったことは責任を取らなければならない立場であることは間違いない。
さて、まず今回の降格ということはすでに各メディアで取り沙汰されているようにこの1年で起きたことではない。
原強化部長が来たときから崩壊は始まっていた。
「若手育成型クラブ」への転換を謳いクラブを運営してきた彼が、自分の記憶の中でユースの試合に来たことはこの5年間でわずか2回。
プレミアリーグやクラブユース選手権、Jユースカップなど公式戦に来たのはわずか5年間で1回。
トップチームのクラブハウスがある三保グラウンドでの試合にすら足を運ばなかった。
育成型クラブが一番力を注ぎ込まなければならない育成の現場を知らない人間が強化部長として居続けていた。
ゴトビ前々監督に対してもそう。
強化部として、選手と監督の間に入らなければならない人間が、監督側にべったりで暴走を止めるどころか助長する始末。
本来コントロールしなければならない選手の契約面部分まで監督に全て曝け出し、そのことで選手側からまた信頼を失うとか本当に足手まといでしかない。
そしてこの期に及んで自分の進退ですらクラブに一任して自分で自分の責任すら全うしようとしない。
無能の極み下衆の極み。
トップチームのサッカーに対してもサッカーを知らない人間がプロの現場に口を挟んでくるようじゃチームは一枚岩にはなりませんよ。選手マネージメント会社の都合とか糞食らえだ。
社長に関して。
過去最高収益、今期JクラブNo.1年商伸長率。大変結構です。
日々の営業ご苦労様でございます。
ただ、「過去最高に稼いで、過去最低の結果」これは事実です。
昨年までの営業体質が非常に貧弱だったところを自身のコネクションも活かし戦える営業部隊を整備なさったことはすばらしい。
ただ、売上進捗率は前年に対してのもので、何もやってこなかったことのをやらせたに過ぎません。
大事なのは来年。
今期サポートしてくださることになったスポンサー様に対してこの結果をどう納得させてご継続いただくか。
そして来年昇格することができなかったときにどれだけ繋ぎ止めることができるのか。
静岡清水という土地は営業の仕方によっては二度とクラブの方を向いてくれなくなる場所です。
シーズン当初のエスパルス曲線。
そして昨日言われていたJ1に一年で戻る三首の仁義「主軸が残る・経営者が戻ると言い続ける・強化費は絶対に落とさない」。
プロジェクトリーダーとしてその描くプロジェクトは理想であり、現実性や根拠に欠けると個人的には考えます。
ガンバ大阪や柏レイソルのようなJ2降格後翌年昇格翌々年優勝という良い例を挙げてましたが、社長が過去の経験を大きなバックボーンとされていることを強調される中で経験されている湘南ベルマーレは9年掛けてJ1昇格後翌年降格2年掛けて昇格後即降格、そして1年で昇格後即降格し今期J1に昇格後残留を決めたクラブです。
専務として関わってきた期間は昇格と降格を繰り返している期間です。
過去の経験を活かして今まで実務に関わってきた、そんな方が描く未来、心の底から信じてサポートできますか?
わずか9ヶ月の任期期間、チームの崩壊は社長就任前に始まっていたことから即退任ということを個人的には思いません。
がしかし、本当に「清水」エスパルスのことを思って責任を全うしていただきたい。
来シーズン100%チーム収益は落ちる中、強化費を落とさないということは、どこかの部門で予算を削減していく必要性が出てきます。
「王国復活」を掲げているクラブが将来を担う育成部門の予算削減だけは断固としてやめていただきたい。
もしやむを得ず削減するのであれば、社長のプライドを曲げてでも「ハナサカクラブ」のように支援を募るというやり方を導入してほしい。
最後に。
個人的にはゴール裏からはセミリタイアした外から見た人間としての気持ち。
有志の会、必要ですか。
昨年、今年と降格危機という中で「有志の会」は具体的に何をしましたか。
フラッグを時間とお金を費やして作り、選手に奮起を促した若手を中心としたサポーター。
元コールリーダーを中心として街を回り地元の方の「声」を集め寄せ書きとしてクラブを後押ししたサポーター。
それに比べて、
文句ばっか。
サポーターの中心として動いているはずの会として、何をやったの?
IAI様が作ってくださったフラッグでコレオやっている時も応援団旗を出してコレオぶち壊すし、大した応援もするわけでもないのにスタジアムで良席を確保して一般のサポーターに嫌がらせしたりとか、「有志の会」として存在する意義は果たして本当にクラブのためにあるの?
23年間、昔からエスパルスの応援を作り上げ今日まで育てあげたことは本当に敬意を表します。
しかし、クラブに新陳代謝、世代交代があるように、サポーターにも新陳代謝、世代交代が必要です。
俺自身、サポートの主軸を下部組織に移すようになってからはゴール裏での活動はセミリタイアとして、力になれるときに協力するというスタンスに変えました。
自分の経験を活かせるときには力になるということで前線で頑張る若手を温かく見守るつもりです。
今現在、創世記から関わってきた方の多くは「老害」でしかない。
来シーズンからJ2という未知の世界に歩みを進める清水エスパルスに対して、有志の会としてどのように関わっていくのか。
せめてチームを信じ、一生懸命頑張る若いサポーターたちの芽を摘むようなことだけは絶対にしないでほしい。
今期残り2試合。
来年からのJ2でのシーズン。
スタジアムに来た方全員がまた来たいと思ってくれるようなスタジアムになるように、クラブ、スタッフ、選手、サポーターが一枚岩になれるように、開幕までに良い準備ができることを期待しています。