昨日、トップチームに清水エスパルスユース所属のノリエガ・エリックの来期清水エスパルストップチームへの昇格が発表された。
来シーズントップチームへの昇格は先日リリースされた川本梨誉に次いで2人目。
通常であれば昇格者は同時のリリースになることが常である中で、今回エリックの発表が遅れたことに何の意味があるのかはよくわからない。
ペルー国籍を持ち、清水エスパルスユースから加入したエリック。
当時はFWとして出場機会を掴もうとBチームで奮闘するも、まず言葉の壁もありなかなか思うような活躍をすることができないでいた。
まだ加入当初のエリックを目にした時、やはり1人外国籍の選手である点よく目立ち、やはりどこか孤独のような一面も見え隠れしていた中、当時ユースのコーチの前嶋コーチ(現京都サンガU−18ヘッドコーチ)が語学に長けていたため、かなり目をかけて言葉の部分もサポートしてくれていたところを目にした。
2年生になると当時のキャプテンの聖七がエリックの面倒をよく見ていてくれていた。
周囲のサポートのおかげと、もともとのエリックの陽気な気質とでチームの中で徐々に頭角を表すようになる。
2年生のプレシーズン、あるエスパルスOBが「オリバっぽいね」という評価をしていたり、もともとボランチでゲームメイクのセンスも持ち合わせていたこともあり中盤でプレーしていたエリック。
しかしなかなかフィットせず。プレミアリーグの開幕戦こそ先発FWでプレーするも徐々にベンチを温めることが多くなり、ビハインド時のパワープレー要員という立場でシーズンを過ごすこととなるが、やはりハイボールをエリックに入れても相手のDFはかなり早い段階で潰しにきて思うようにボールも収まらずなかなか機能することは多くなかった。
そして今年3年生となったエリックは最終ライン清水ユースの壁となり、セットプレーでは相手の脅威となる。
11/15の第15節終了時点での失点15は浦和ユースの失点13に次いでリーグ2位の成績。
最後まで優勝争いをした一昨年のシーズン失点が20。監物拓歩を擁した昨年が15という数字の中残り3試合の時点ではあるが、攻撃陣にタレントを多く抱えた今年のチームで怪我などの影響もありながらCBのパートナーが航輝、隆斗、芳拓、脩人と変わる中で軸として後ろでエリックが支えてきた功績は大きい。
アカデミー育ちなため25人枠とは無関係なホームグロウン選手とはいえ、外国籍選手としての出場枠の規制対象となるエリックなだけに通常のユースからの昇格選手としてという目線とはまた別の視点での評価も得る必要がある。
個人的な印象として、立田悠悟がユース時代に示した圧倒的な存在感、センスは抜群ながらも圧倒的な存在感までは示せなかった監物拓歩らと比較して、今現在のエリックが当時の悠悟のレベルに達しているかというと、そこのレベルではないと思う。
しかし本日の会見でも話がでたように、センターバックとプレーしてまだ1年目の選手である点、今後の伸びしろに十分に期待ができる点、他にもクラブとしてエリックを支える上で良い環境がある点を踏まえた上で今回の昇格というリリースに結びついたのだと考える。
故にエリックに対するクラブの期待をエリック自身が糧として、しっかり日々のトレーニングから積み上げていって欲しい。
VAMOS!Erick!!
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ゆうき @s_pulse_16