福井県の永平寺に行ってきました。
お寺の回廊と階段をまじまじと眺めてしまいました。
考えてみればそんなにどこにでもある空間でもなく、とても印象に残りました。
永平寺は曹洞宗の大本山・座禅修行の道場として知られる大きなお寺です。山の斜面にあり、中に入れるものだけでも5棟が上履き(拝観者はスリッパ、お坊さんは裸足だったと思います)で歩ける回廊と階段でつながれています。その床はピカピカに拭き掃除された縁甲板で、色味も薄灰色や柔らかい飴色で明るく、凛とした場所に柔らかさを与えていました。廊下の其処此処でタッタッタと歩く修行中のお坊さんとすれちがいます。当方はスリッパでペタペタ、きょろきょろと辺りを見て歩いているのですから、状況としては来客用スリッパで知らない学校の廊下を歩いているような感じです。それはさておき、斜面勾配そのままの緩い階段の前に立つと、踏み板と柱、梁、天井の垂木が作る線のリズムがダイナミックに現れ、その先に次の空間が垣間見える…と、お寺にしては意外なほど動きがある空間でした。
この階段の眺めはお堂から回廊に戻るたび現れます。そのうちいつかどこかで見たことがあると思い始めたのですが未だ思い当たりません。頭では、階段の勾配から、幼い頃に上った(かもしれない)木造駅舎の越線橋かなと思うのですが。
すべて回廊・堂内からの眺めです。
※書き込みを随分休んでしまいました。反省です。

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