2009/11/25
水原秋櫻子の俳句歳時記(冬)をケータイにダウンロードしました。いつでも本をケータイできます 携帯入力速打法
私は最近、ますます俳句鑑賞の世界にのめり込んできまして、水原秋櫻子の俳句歳時記をケータイにダウンロードまでしました。
いつでもあのかさばる歳時記を重さを感じないで持ち歩くことができるようになり、まことに重宝です。
作る方はきっとある地点まで蓄積できたら、まるで爆発するかのように出てくるのではないかと思いますが…
さいかち(皀莢)は樹木のことだそうですが、サイコロカチカチと解釈したように、人さまの句を拝借して、その思いからはまったくお構いなしに、自分に引き寄せて解釈するのが私の流儀です。作者からは怒られるかもしれませんが…
場所の記憶を司る海馬という脳の部位は、歳を重ねるにつれて衰えてきて、認知症のもとになると言われています。
その海馬を鍛える力が俳句にはどうもありそうな気がするのです。具体的な場所の記憶まで思い出す助けにしていくと、海馬が刺激されて強化されるだけでなく、記憶術のマスターにもつながる…そのことを私自身で証明し、伝授したいのです。
● 紅葉より赤き鞍おき 森の馬 有馬朗人
西原村の大峯山にある乗馬クラブがすぐ目に浮かびます。颯爽と背筋を伸ばし跨がった姿が目に浮かびます。紅葉の紅と【赤】の文字を重ねることで、脳裏にいよいよ赤々とした色彩の絵の具がチューブから押し出されてきます。大峯の森の黒いイメージと黒い馬の白い眼がそれとは対照的な背景色となります。
『鞍おき』で、今から馬の背中に鐙に脚を置いて跨がろうとする一連の動作が、映画のように浮かんできます。
● 黄葉を 見よと硝子を拭きくるる 石田波郷
この句によって池田小学校の風景が初めて甦ってきました。
校庭からちょっと上がった朝礼台・国旗掲揚台・グルングルンと大車輪をやっていた鉄棒と砂場、そして懐かしい顔が浮かんできました。
谷底のハーモニカ型の市営住宅から、息を切らせながら長い石段をハアハア言いながら駆け上がらなければならない小学校で、黄色い銀杏の樹は葉をまき散らしていました。
窓ガラスの汚れと雑巾の感触が甦ってきました。
● 大阪城 紅葉の火の手あがりけり 森山夕樹
この句からは秀頼・淀ぎみの最期の時の炎上が目に浮かびます。
図書館の司書になりたくて、古い建物の中之島図書館に行ってみたこともありました。
二本木に住んでいた時、夜中にカンカンカンと半鐘の音を聴いたようで、ガバと跳ね起きたら火事の炎が赤々と西の空を照らし出していました。花陵中学校が燃えさかる火の色を、屋根に上ってみました…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
古池や…とくれば誰でも俳句を思い出すことができます。『大阪城』とくれば言葉がすらすらと出てくるでしょうか?黄葉という言葉が出てくるでしょうか?
俳句自体を覚えていく作業も、記憶術の実験場なのです。紅葉と黄葉の俳句を集めて覚えるとそこに色彩豊かな古都・京都みたいな絢爛豪華な情景が頭の中に出現するようで、夢見心地になります。頭字法・連想記憶法で数珠つなぎしていくなど、ありとあらゆる記憶術のテクニックを活用して膨大な俳句を頭に入れていけば、その蓄積自体が次の段階の記憶の基礎になってくるだろうと思います。
例えば歴史の年号暗記でも何でも…
0
いつでもあのかさばる歳時記を重さを感じないで持ち歩くことができるようになり、まことに重宝です。
作る方はきっとある地点まで蓄積できたら、まるで爆発するかのように出てくるのではないかと思いますが…
さいかち(皀莢)は樹木のことだそうですが、サイコロカチカチと解釈したように、人さまの句を拝借して、その思いからはまったくお構いなしに、自分に引き寄せて解釈するのが私の流儀です。作者からは怒られるかもしれませんが…
場所の記憶を司る海馬という脳の部位は、歳を重ねるにつれて衰えてきて、認知症のもとになると言われています。
その海馬を鍛える力が俳句にはどうもありそうな気がするのです。具体的な場所の記憶まで思い出す助けにしていくと、海馬が刺激されて強化されるだけでなく、記憶術のマスターにもつながる…そのことを私自身で証明し、伝授したいのです。
● 紅葉より赤き鞍おき 森の馬 有馬朗人
西原村の大峯山にある乗馬クラブがすぐ目に浮かびます。颯爽と背筋を伸ばし跨がった姿が目に浮かびます。紅葉の紅と【赤】の文字を重ねることで、脳裏にいよいよ赤々とした色彩の絵の具がチューブから押し出されてきます。大峯の森の黒いイメージと黒い馬の白い眼がそれとは対照的な背景色となります。
『鞍おき』で、今から馬の背中に鐙に脚を置いて跨がろうとする一連の動作が、映画のように浮かんできます。
● 黄葉を 見よと硝子を拭きくるる 石田波郷
この句によって池田小学校の風景が初めて甦ってきました。
校庭からちょっと上がった朝礼台・国旗掲揚台・グルングルンと大車輪をやっていた鉄棒と砂場、そして懐かしい顔が浮かんできました。
谷底のハーモニカ型の市営住宅から、息を切らせながら長い石段をハアハア言いながら駆け上がらなければならない小学校で、黄色い銀杏の樹は葉をまき散らしていました。
窓ガラスの汚れと雑巾の感触が甦ってきました。
● 大阪城 紅葉の火の手あがりけり 森山夕樹
この句からは秀頼・淀ぎみの最期の時の炎上が目に浮かびます。
図書館の司書になりたくて、古い建物の中之島図書館に行ってみたこともありました。
二本木に住んでいた時、夜中にカンカンカンと半鐘の音を聴いたようで、ガバと跳ね起きたら火事の炎が赤々と西の空を照らし出していました。花陵中学校が燃えさかる火の色を、屋根に上ってみました…
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
古池や…とくれば誰でも俳句を思い出すことができます。『大阪城』とくれば言葉がすらすらと出てくるでしょうか?黄葉という言葉が出てくるでしょうか?
俳句自体を覚えていく作業も、記憶術の実験場なのです。紅葉と黄葉の俳句を集めて覚えるとそこに色彩豊かな古都・京都みたいな絢爛豪華な情景が頭の中に出現するようで、夢見心地になります。頭字法・連想記憶法で数珠つなぎしていくなど、ありとあらゆる記憶術のテクニックを活用して膨大な俳句を頭に入れていけば、その蓄積自体が次の段階の記憶の基礎になってくるだろうと思います。
例えば歴史の年号暗記でも何でも…
