2008年韓国 OCN短編ドラマ 『密やかなる仕事』
イ・ジョンホン ・・・ジョンソク役
ムン・ホンジュ ・・・チョロン役
高校教師のジョンソクは、融通の利かないバカ正直な性格のせいで学校をクビになり、塾の教師を転々とするが、それも生徒が集まらないという理由でやめさせられる。
ジョンソクはそうした時、いつも子供の頃を想い出す・・・
内気で誰からも相手にされなかった子供時代も、一人明るく励ましてくれる女の子がいた。
その女の子ミノといる時が一番の幸せだった。
その子が、ロサンゼルスに旅立って行ってしまうまでは・・・
その子の事を思い出す時は、決まって悪い事が起こると彼は頭を抱える。
現実に戻されたジョンソクは夫婦生活もうまくいかない。
とうとう、或る晩奥さんから『しばらく別居しないか?』と持ちかけられる。
ジョンソクは何をやっても失敗ばかり・・・
運転免許を取ろうと、自動車教習所に通うが、教官に『世界中の人がパスしたとしてもお前だけは絶対に免許を取れない』とさじを投げられてしまう・・・
ジョンソクは、職を失った事を妻に言い出せない・・・
そればかりか、『安月給取り』と妻に言われた事を気にして、彼は後輩に一攫千金の話を持ちかけられて、なけなしの退職金まで騙し取られてしまう・・・
その後輩が、ジョンソクを可愛そうに思い、詐欺をされた相手から奪い取ったという戦利品を、ジョンソクに渡すという・・・
シートを外したジョンソクの目の前にあった物は、アダルトグッズの移動販売車だった。
後輩は、そそくさと車のキーをジョンソクに握らせて、逃げ出してしまう。
車も運転できない彼に移動販売車の商売ができるはずもない、売ろうとしても安く叩かれてしまって話しにならない。
困り果てて屋台で酒を飲んでいた彼の前に、あの自動車教習所の教官がいた。
彼も教習所を首になってやけ酒を飲んでいた。
一計を案じたジョンソクは、彼に車の運転だけでいいから手伝ってくれと掛け合う。
意気投合した二人だったが、いざ販売となると恥ずかしくて二人とも顔を隠すばかり・・・
ひょんな事で、もう一人の仲間ができたが状況は変わらない。
困り果てたジョンソク達三人は、その道のプロのアダルトグッズ販売屋台の先輩に教えを請う。
まず、品物の勉強から特訓は始まった・・・
そして、その品物に対して恥ずかしさを捨てろと・・・
プロ販売員の配慮もあって、徐々に品物が売れ始め三人とも自信を持ち始める。
そんな頃、ジョンソクの妻に元彼が近づいてくる。
成功した彼は、彼女に一緒にアメリカに行かないかと誘う・・・
長い時間迷った彼女は、ジョンソクを訪ね、塾もやめされた事を知る・・・
そして、そのアダルトグッズ販売車に訪れる。
ジョンソクがいくら正論を述べても彼女の怒りは収まらない。
『元彼とアメリカに行く事を決めた』と・・・
たまたまテレビで彼女の最後の放送を聴いたジョンソクは、彼女のアパートに向かう・・・
しかし、オンボロの車で駆けつけたジョンソクだったが、彼女はすでに空港に向かった後だった。
しょんぼりして帰ってきたジョンソクの事を仲間は気遣う・・・
ジョンソクが夜風に当たってくると言って席を立ち、海のほうに足を進めようとしたその時奇跡は起きた。
ジョンソクの進もうとしたその先に、アメリカに向かったはずの彼女の姿が・・・
ジョンソクは、夢中で彼女めがけて駆け出す・・・
『なぜ、アメリカに行かなかったのか?』ジョンソクの問いに、彼女は一枚の古い手紙を差し出す・・・
それは、幼いジョンソクがアメリカに行ったミノに向けて、一生懸命に書いた手紙・・・
『君がいる、天国のようなロスアンゼルスから帰ったら結婚しよう』と・・・
『今でもロスアンゼルスが天国なの?』と、ミノはジョンソクに聞く・・・
ジョンソクは、はっきり否定する
『いや! ここに君と一緒にいる場所が天国だ!!』と・・・

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