ホームページでは更新が手間がかかり大変なので、日々の診療で患者さんに説明していることやよく質問されること、よくあるのにあまり知られていないことなどを気がついた時に書いていきたいと思います。

2016/2/12

抜くばかりが脳じゃない?  親知らず


傾いて食べかすが詰まる親知らずはさっさと抜きましょうという話をしましたが、今度は、抜くのは親知らずが一番いいの?という話です。



写真を見てください。

親知らずが傾いて手前の歯を押して窮屈そうにしています。

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次を見てください。

何をしたかわかりますか?

実は親知らずではなくひとつ手前の歯を抜いています。

まだ根っこが出来上がっていない埋もれた歯が親知らずですね。

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そしてさらにそこから時間が経つとこのようにちょうどいい位置に生えてきました。

もちろん3枚とも同じ方の写真ですよ。

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このように、抜くのは親知らずでなければいけないわけではないのです。

この症例では、親知らずが少し顔を出し始めてこれから色々問題を起こすであろうことが予測出来ましたので片付けてしまおうということになりましたが、深く入り組んだ位置に居ましたので抜歯困難なことが予想されました。

ただ、この位置だと手前を抜けばちょうどいい位置に出てくることも予測出来ましたので、ご本人によく説明をしてこのような方法を採りました。

これだと事情を知らない歯科医が見ても親知らずだとはわからないと思います。

ご本人さんももうすっかり忘れていて、「綺麗に生えてよかったね」という話になると「え?あ!そうでした・・・」という感じになっています。




さて次も同じパターンです。

一体どうなってるの?と思うような写真です。

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これも手前の歯を抜いてしばらくした写真です。

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更に時間が経ったものですが、どんどんいい位置に寄って根っこも伸びてきています。

ちなみに両方共若い患者さんだったので3枚目の写真は一年後くらいなんですよ。

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このような結果が望める症例も多々ありますので、私は親知らずに固執せず最良の結果を得られるよう熟慮するよう心がけています。

その患者さんにとってどうするのが一番なのか?ほんとうに難しいですが広い視野で見れば答えが見えてきたりします。





次のパターンです。

先ほどまでの症例は、親知らずの根っこが完成していない若い方のものでしたが、今度は40代後半の方。

さんざん治療してある歯ですが、親知らずが根元に当たって顔を出しているのでそこから細菌が入り込み何度もぐずってやり直しされているということで、親知らずを抜いてほしいとの希望で来院されました。

しかしいまさら親知らずを抜いたところで手前の歯の根っこの面は汚染してしまっているので良好な予後が望めないと判断し、その手前の歯を抜くことにしました。

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抜いてすぐの写真です。

周りの骨も吸収してしまっていますし、非常に予後不良だったことを伺わせます。

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そこから半年ほど経った時の写真です。
少し前に寄りながら出て来ているのがわかりますか?

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恐らく一年ほど経った時の写真です。
さらにもう少し寄って出て来ています。

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そしてもう一年。
いい感じに寄ってきました。

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これが直近の写真。

ほとんどくっついています。

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この方は年齢的なこと、そしてもう根っこが完成してしまっている歯だったのでかなり時間が掛かってここまで寄りました。

しかし何度も治療しなおして、またぐずってやり直してというところから、真新しい歯になりましたのでとても愛おしんでせっせと歯磨きして大事にされていましたw。

これも親知らずを抜くということに固執していては得られなかった結果です。

いろいろな条件が重なってこそ可能ではありますが、それを見逃さないようにキャッチして的確に処置するのが使命だと思います。

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