「いつまた、君と 〜何日君再来(ホーリージュンザイライ)〜」
2017年(ショウゲート) 115分 映倫G
監督:深川栄洋 製作:村田嘉邦/小野田丈士/堀義貴/亀山慶二/市村友一/壁谷祐一郎/間宮登良松 企画:向井理 プロデューサー:大畑利久/柴原祐一/ 成瀬保則 ラインプロデュー
サー:濱崎林太郎 企画・プロデュース:松本整/宇田川寧 原作:芦村朋子 脚本:山本むつみ 撮影:石井浩一 美術:三ツ松けいこ 衣装:浜井貴子 編集:阿部亙英 音楽:平井真美子主題歌:高畑充希『何日君再来』
出演:尾野真千子(芦村朋子)/向井理(芦村吾郎)/岸本加世子(芦村真美=現代)/駿河太郎(高杉幹夫)/イッセー尾形(芦村忠)/成田偉心(芦村理)/野際陽子(芦村朋子=現代)
上映館︰ユナイテッドシネマ新潟SC5
採点︰★★★★✩
向井理の祖母の手記を元にしたドラマです。ラジオで話題にしていたのを聴いて興味を持ちました。
主人公の吾郎はラジオでは飲んだくれで何をやっても駄目な男と言う感じだったのですが、映画ではあまりにも正直過ぎて、戦後の混乱期についていけなかった人物として描かれています。その点では監督も実在の人物、それも演じている向井理の祖父ということで遠慮があるようにも感じられます。あまりにもいい人過ぎて、ちょっと向井理の吉岡秀隆化(?)が気になるところです。
でもこの映画の主人公は何と言っても尾野真千子でしょう。どんな時でも明るく暮らしていく女性を、最近では強さ一辺倒な役の多い彼女がしっとりと演じています。
地味なドラマなので一般的な評価はいまひとつのようですが、戦中戦後の日本人をきっちり描いた良作だと思います。どの家にもあの時代にはこうした地味なドラマがあったのだと言うことを思い起こさせます。
実は私の伯父も、特攻隊に志願、軍隊では要領よく立ち回って訓練をサボり、出撃前に終戦、原爆投下直後の広島を通って新潟に帰還、戦後は石炭のチョロまかしで儲け、と言ったドラマになりそうなエピソード満載な人がいたりします。
昔はそんな話は当たり前すぎたのでしょうけど、戦争経験世代がどんどん減ってきている今こそ、そういったストーリーを記録しておく必要が差し迫っているのだと感じます。
http://itsukimi.jp/

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