「ヒア アフター」(HEREAFTER)
2010アメリカ カラー・ヴィスタサイズ 129分
配給:ワーナー
監督:クリント・イーストウッド 製作:クリント・イーストウッド/キャスリーン・ケネディ/ロバート・ロレンツ 製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ/フランク・マーシャル/ティム・ムーア/ピーター・モーガン 脚本:ピーター・モーガン 撮影:トム・スターン プロダクションデザイン:ジェームズ・J・ムラカミ 衣装デザイン:デボラ・ホッパー 音楽:クリント・イーストウッド
出演:マット・デイモン/セシル・ドゥ・フランス/フランキー・マクラレン/ジョージ・マクラレン/ジェイ・モーア/ブライス・ダラス・ハワード/マルト・ケラー/ティエリー・ヌーヴィック/デレク・ジャコビ/ミレーヌ・ジャンパノイ/ステファーヌ・フレス/リンゼイ・マーシャル/スティーヴン・R・シリッパ/ジェニファー・ルイス/ローラン・バトー/トム・ベアード/ニーヴ・キューザック/ジョージ・コスティガン
上映館:ユナイテッドシネマ新潟 スクリーン8
採点:★★★★
インドネシアでの大津波から九死に一生を得たフランスのニュースキャスターと、ロンドンで麻薬中毒の母親と暮らす双子の少年、そしてサンフランシスコで死者の声を聴くことが出来る霊能力者のストーリーが説明無く進んでいくのは「バベル」のような感じ。最近はこういうのが流行りか?しかし三者三様のストーリーを心理を巧みに勧めていくイーストウッド監督の手腕は見事と言える。
ジョージ(マット・デイモン)は霊能力を仕事にしていたが精神的に追い詰められて仕事を辞め、今は倉庫の荷捌きの仕事をしている。彼が料理教室で知り合ったメラニー(ブライス・ダラス・ハワード)と急接近する様子の描写がなかなか上手い。二人組みでイタリア料理に挑戦するのに相手に目隠しさせて料理相手の口にスプーンで食べさせるのはかなりセクシーである。だけど結局ジョージの能力を知ってしまった彼女は次の料理教室にはやってこなかった。ジョージは仕事もリストラされ、前の仕事に戻そうと画策する兄貴にも嫌気がさしてロンドンへ飛び立つ。
一方臨死体験を本にしたニュースキャスターのマリー(セシル・ドゥ・フランス)もブックフェアのためにロンドンへ。かくして運命の3人が出会う、というあたりからかなり強引な展開。そんなに無理に3人を引き合わせなくてもよかったんじゃないだろうか。私としては、ジョージとメラニーが、いろいろな障害を乗り越えて結ばれるところを観たかったんだが。
途中まではいい感じだったんだけれども、予定調和に行き着かなくてはいけなくていろんなものを切り捨ててしまった、っていう気がするのがちょっと残念。
あと、原題のままのタイトルも不満。最近またタイトルの付け方が雑になってきてますなあ。

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