2009/2/18

関根さおり 「妊娠するためのタイムリミット!?」  日記

 こんにちは、婦人科の関根(さおり)です。 またまた御無沙汰しました(申し訳ありません)。 皆様お元気ですか?
巷で騒がれた新型インフルエンザは幸いなことにまだ大流行はしていないようで、代わってクリニックにお見えになるかたを悩ませているのが花粉症です。 相互感染予防のため、我々スタッフもマスクをして診療に当たらせて頂いていますが、大きなマスクをして赤い目で辛そうに入ってこられる方を拝見すると、本当に厄介な病気だなぁ、と思います。 私が子供の頃は「風邪と水虫をすぐ治す薬ができればノーベル賞ものだ」という言葉を聞いたものですが、今はそれに花粉症を付け加えたいですね。 研究者の方々の成果に期待しましょう。

 さて、最近はお勉強モードのやや難しめなお話が続いているようですので、私からは「何となく知ってるけれどつい見過ごされがちなお話」をしてみたいと思います。 「子供って、何歳まで産めるの?」という素朴な疑問に対する、私なりの答えのようなものです。

 昔の女性にとっては、結婚が10代後半、すぐ妊娠と子育てが始まり閉経までエンドレスに…というのは当たり前のことでした。 戦後に女性の立場が向上し就労率の上昇と高学歴化が始まってからも、私が子供の頃、まぁ30年ぐらい前だと思ってください(笑)、までは初めて子供を生む女性というと大抵30代前半までの年齢でした。 何しろ、30歳以上が高齢出産って呼ばれてたんですから!(いまは35歳以上のお産をそう呼びます)。

 今も昔も、20代前半のお産が一番リスクが少ないことには変わりありません(一説には22歳が理想的とされています)。 でも有難いことに技術が進歩し、妊婦さんは昔ほどの家事負担をしなくても済みますから、30代前半ぐらいまではほとんど心配なく「初めての妊娠生活」をお過ごしになれるかと思います。 ダウン症など赤ちゃんの異常のリスクが増える35歳以上でも、羊水染色体検査や妊娠中の超音波検査などで早期発見と対処が可能になってきていますから、そういう意味では「一旦妊娠して4ヶ月めに入れば、あとは何とかなる」ことが多いです(産婦人科医として無責任なことは言えませんが、一般論とお思いください)。

 では、これから妊娠をお考えの方、特に何かの御心配を抱えていらっしゃる方はどうすればいいのでしょうか。 このお話を始めると、とても長くなってしまいます。 だから今日申し上げることは1つに絞りますね。 これからお子様が欲しい方へのメッセージです。

「大きな病気の経験がなく月経が順調な方でも、初めての妊娠をご希望された時には是非基礎体温表をつけてみてください。体温グラフに乱れや疑問のある方、大きな病気やお腹の手術の経験のある方、30代後半の方はお早めに一度婦人科へご相談ください。40歳以上の方は定期通院をおすすめします」

 あくまで私の経験ですが、特に治療せず自然妊娠で順調に経過して初めてのお子さんを出産できた方の最年長は43歳です。 昔なら、この辺がタイムリミットだったのでしょう。 今は不妊治療がありますから、40代後半、ごく稀には50歳前後でも妊娠・分娩が可能となった方々もいらっしゃいます。 ただし、それには信じられないほどの根気と忍耐と幸運が必要で、たくさんの時間とお金がかかることを知っておいて頂きたいのです。 そのうえで、ご自分なりの選択をなさるのがよろしいかと思います。

 最後に。 自分の遺伝子を継いだ子を自分で出産するためのタイムリミットはありますが、「ママになる」ためのタイムリミットは厳密には存在しないのではないか、と私は思っています。 養子を取る、遺児を引き取って育てる、里親になる、など現代社会には様々な選択肢があります。 「子供を持ちたい」という女性の望みが(全員の努力の末に)叶えられる世の中であってほしい、と心から願いつつ今日はこの辺で。 また来月お会いしましょう。

婦人科 関根 さおり(42歳、迷いながらもDINKS選択中)
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